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社債購入、要注意 「元本保証」「途上国支援」 業者雲隠れ 持ち逃げ被害も(産経新聞)

 「途上国の発展に貢献できる」などと、業者から転換社債の購入を持ち掛けられた人がトラブルに巻き込まれるケースが増えている。証券会社を介さず、出資法に抵触する「元本保証」をうたう手口が主流で、社債購入後に連絡が取れなくなる事例もある。国民生活センターは「活動実態がわからない業者からの社債購入は慎重に」と呼びかけている。(内藤慎二)

 「途上国で鉱物の採掘をしている。収益で現地に学校や病院を建設している」

 京都府在住の80代の主婦は一昨年12月、自宅を訪れた業者から説明を受け、転換社債の購入を勧められた。理念に賛同して4口分の代金200万円を支払った2カ月後、「契約のキャンセルがあって困っている。助けてください。上司にしかられる」と泣きつかれ、1口分(50万円)を追加購入したという。

 買い上げた転換社債の利率は12%と、金融機関が販売する公社債の平均利率に比べても著しく高かった。不審に思った知人の指摘で業者側に解約を申し出たが、「応じられない」の一点張り。利払いは今も確認されているが、主婦は「不安なのでお金を返してほしい」と後悔しているという。

 センターの調べでは、同様の手法で社債の購入を持ち掛けられた人からの相談件数は昨年10月末時点で279件に達し、一昨年同時期の48件を大きく上回っている。

 発行業者が証券会社を介さずに勧誘し、セールストークの中で「途上国支援」や、出資法で禁じられている「元本保証」を強調するのが特徴。証券会社が介在しないと転売が難しくなり、発行業者が中途解約を認めない限り、満期まで換金できる手段がほぼなくなるという。

 相談内容の分析を進めるセンターは、活動内容を偽るなどあらゆる手段を駆使し、資金集めだけに奔走する業者も少なくないとみている。「途上国支援」は活動実態が確認できないうえ、最初に利回り分を支払って購入者を安心させることで、センターなどへの相談を遅らせる狙いもあるとみられる。

 業者側と連絡が取れなくなるケースもある。実際、約200万円で社債を購入した都内在住の70代の女性からは、途中で業者とコンタクトできなくなり、購入代金だけ持ち逃げされたという被害相談も寄せられているという。

 センターの担当者は「相談者は60歳以上の方が多い。業者に少しでも不審さを感じたら、一人で判断せず、われわれや家族に相談してほしい。好条件に惑わされて契約をしないことが大切だ」と話している。

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